これかの海と人との関係 ~海の環境とブルーカーボン~

主催者あいさつ 代表 青陽孝昭

今治のアマモ活動報告

・桜井地区海を守る会

平成31年2月に設立され、アマモの移植や播種を行うことによるアマモ場の再生活動、地元小中学生を対象としたアマモや海の環境学習の実施、きれいな海岸線を守るための海岸清掃など行っています。

・アマモ場再生活動 伯方塩業(株)

塩をつくるために、ボイラーを使用していますので、CO2を排出します。環境の負荷を低減させるため、太陽光の活用やLEDを採用など取り組んでいますがこれだけでは、目標値に届くことはありません。そこで海の豊かな恵みの保全を目的に2022年からアマモの再生を目指し「ブルーカーボン」に取り
組んでいます。

・アマモ交流事業:熊本県芦北高校との交流 (今治海kids俱楽部YOUTH) 

桜井中学校2年 野村凌希

芦北高校を見学させてもらい大変多くの知識と取り組みを見学させてもらいました。今治はまだアマモ場が復活しているわけでないので、いろいろな地域から知識を取り入れ良い環境にしたいと思いました。

今治西中学校3年 馬場隆基

芦北高校の林業科の生徒たちがなぜ海のアマモを研究しているかという話が印象的でした。彼らは「海と山はつながっている」という考えを強く持っており、地元の漁師から「アマモが減ったせいで漁獲量が減っている。何とかアマモを増やしてくれないか」と頼まれたことがきっかけで研究を始めたそうです。山と海の関係を意識しながら環境を守る姿勢に、とても感銘を受けました。

新居浜工業高等専門学校2年 上田百合子

特に心に残ったのは、芦北高校の先生が「観察することが大事」とおっしゃったことです。細かな変
化を見逃さず、しっかり観察することが成功につながるということは、どんな分野においても重要なことだと思います。環境保全においても、同じように地道な観察が必要であり、その積み重ねが結果に
結びつくという実感を持つことができました。

今治北高校大三島分校1年 馬場琢磨

この交流を通して調査や研究内容だけでなく、芦北高校の方々のアマモの活動に対する熱意が伝わり、感銘を受けました。最初は緊張していたけど芦北校でのアマモの研究について丁寧に説明を受け、ヘドロポットに種を入れる体験を一緒に行い、話していてとても楽しかったです。多くの人が参加することも大事だと思うけど、継続して参加してもらいたいと思いました。

講 演

演題 今治アマモプロジェクト

講師 国立研究開発法人 水産研究・教育機構 水産技術研究所 主任研究員 島袋寛盛氏

はるか昔今治の海にはアマモが多くあって、食べ物であったり自然環境であったり多くの恵みを受けていた。今は少し減っていますが、今治城のお堀にアマモを植えることで、今の海の環境を考えるキッカケになったらいいと思います。昔の人が見ていただろう景色をもう一回見るために皆さんと一緒に活動していきたいです。

講 演

演題 「ブルーカーボンで海を豊かに」

講師 ジャパンブルーエコノミー技術研究組合 顧問 堀 正和氏

ブルーカーボンを世界で見ると、世界中で海藻養殖が広がっています。この5年でアメリカでもヨーロッパでも始まっています。アラスカの海藻養殖の広告にはゴールドラッシュと書かれていて注目されています。海藻はいろいろなことに使われています。食べるものは全体の3割ぐらいであとはバイオマス関連で海藻が使われています。今注目されているのは海藻プラスティックです。これから海藻の市場はどんどん拡大していきます。